● 鍼灸治療における副作用について

 「副作用」とは、治療過程の中で目的とする治療効果以外の作用が出ることです。現代医学の治療に比べると随分少ないのですが、鍼灸にも僅かながら副作用はあります。鍼灸の治療をお受けの患者さんにも興味深い話である、鍼灸の副作用についてご紹介します。

● 鍼治療の副作用

 鍼治療で起こる副作用には、刺入痛、点状出血、皮下出血、抜鍼後の痛み痒み、鍼痕、ふらつき、倦怠感などです。これら鍼の副作用の出現率は、1000人に1~2人と非常に少ないです。
 刺入痛はすぐ抜鍼すれば治まりますし、出血の場合は、アルコール綿花で圧迫すればすぐに止まります。皮下の内出血は、数日すると吸収されて消えてしまいます。抜鍼後の鍼痕は、鍼を抜いたときに、皮膚が数mm程度ふくれる現象ですが、軽く皮膚を揉むことで消失してしまいます。

 鍼治療後に、怠さや倦怠感を感じることがあります。これはこれは鍼の副作用と言うよりむしろ、治療効果と呼ぶべきものかもしれません。
 鍼治療によって、患者さんの持つ治癒力を導き出すため、身体が副交感神経が優位になるため感じる感覚です。鍼治療は基本的に身体のバランスを整える治療方法で、患者さんの持っている自然治癒力=生体防御の働きを利用しています。
 従って身体が良くなろうとするときは、内臓をはじめ、身体を修復させるために、副交感神経が優位になるので、心地よい怠さを感じるのです。この場合は、無理せず横になるなどして身体休めてあげることが効果的で、身体の快復を早めます。

 但し、鍼治療の後、次のような場合のは、時に脳貧血を起こしたり、気分が悪くなるなどの副作用が起こることがありますので、注意が必要です。過度の睡眠不足、極度の疲労、飲酒、空腹など体調不良があるときに行う鍼治療です。
 また、鍼治療が初めてで精神的な緊張が過度となったときも、同様の症状が現れることがあります。もし、治療中に気分が悪くなったら、すぐに治療家に申し出て下さい。状態に応じた対処をしてもらえます。


● 灸治療の副作用

 灸(きゅう)治療で起こる副作用には、灸あたりと火傷があります。
 灸あたりとは、一度に多くの箇所に多数のお灸をすえた後に起こる熱っぽい症状や倦怠感などの症状のことです。数日すれば回復しますが、その間は無理せずゆったりと過ごすようにして下さい。
 火傷は、昔ながらの大きなお灸をしたり、透熱灸を行うと、必ず起こります。同じ箇所に正しく重ねるようにお灸をすえることで、火傷は少ない範囲に収まります。
 火傷や灸痕が嫌な方は、施術者にその旨を申し出て下さい。糸状灸や八部灸、または温灸などの施術を行うことで、火傷や灸痕が付くなどの副作用を回避することができます。
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