● 経絡とは

経絡と経穴(つぼ) 東洋医学では、気血が流れる道筋として、経絡というものを考えています。主な経絡は内蔵(臓腑)に繋がっていて、また全身を巡っています。この経絡の中には気血が流れていると考えられています。
 経絡中を気血が滞りなくスムーズに流れているとき、身体は正常な機能が営まれていると考えられています。従って、身体のどこかに異常があれば、その病態と関連する経絡のどこかに異常反応が起こります。この経絡上の反応点のことを経穴(つぼ)といい、一般にいわれるつぼとは、この経穴のことを指します。
 経絡は、肺・心・肝・脾・腎・三焦の六臓と、大腸・小腸・胆・膀胱・心包の六腑にそれぞれ1本ずつ繋がっていて、さらに正中線上の表裏に1本づつ、合計で14本の正経と呼ばれる経絡が、身体を巡っています。



● 経絡と経穴(つぼ)の関係

 経絡と経穴(つぼ)の関係は、よく全国に広がる鉄道網に例えられます。線路が経絡、駅が経穴(つぼ)、そして線路を走る電車が気血です。経絡同士も鉄道網のように互いに連絡しており、電車に相当する気血は、路線を運行する電車のように全身を巡っています。
 ところが、電車が緊急停止すると鉄道網全体の運行に支障が出てくるように、何らかの原因で気血の流れが停滞してしまうと、経絡のネットワークも異常を起こし、身体のバランスが崩れて身体のあちらこちらに様々な症状が現れてきます。


● 経穴(つぼ)の反応と東洋医学的診察

 皆さんもマッサージなどを受けて感覚的にご存じかも知れませんが、経絡上の経穴(つぼ)は、圧すると痛みを感じたり、気持ちよかったり、硬くて塊のようなもの感じたり、柔らかくてへこんでしまったり、色々な反応を示します。東洋医学的な診断を行うときはこの反応を利用して、原穴診、背候診、経絡診など、どの経絡のどの経穴(つぼ)に異常な反応があるかを調べます。
 日本では、胃の痛みに効く経穴(つぼ)とか便秘に効く経穴(つぼ)とか、病気に対してそれぞれ対応する経穴(つぼ)を刺激して治療するのが一般的です。しかし、中国で行われている最新の中医学では、経穴(つぼ)の色々な働き(=機能)について研究されています。一つ一つのツボが身体に対してどのような作用や治療効果を現すのかを研究して、漢方薬の処方構成のように、鍼灸の経穴(つぼ)処方を作って行くのです。この考え方によって、1+1だったツボの効果が、3倍にも5倍にも相乗効果が現れるようになります。
 これまで、治療家個人の経験則に委ねられていた鍼灸が治療が、高度な理論的鍼灸治療に置き換わって行くのですね。因みに、私の研究テーマもこの「穴性学」や「鍼灸処方学」で、さらには湯液と鍼灸処方を融合したより高度な東洋医学的治療を目指しています。
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