女性ホルモンの低下は、膣内、子宮内の粘液の分泌を低下させ、不妊の原因となってしまいます。
図４．は、ＷＨＯが５カ国の女性の平均から得た、月経周期と膣内の粘液の変化の関係です。図５．は、基礎体温と図４．の膣内の粘液変化を比較した表です。最も粘液の分泌の促進される３期の最終日が低温期の最終日と一致委しており、黄体形成ホルモン（ＬＨ）が分泌される排卵日に（図６．参照）、粘液分泌も最も促進されることが判ります。排卵を誘発するＬＨは、膣や子宮頚管内の粘液分泌を促進しますので、ＬＨ分泌低下による粘液分泌低下は、精子の環境を悪化させます。 

 

人工授精や体外受精は、脳下垂体からのＬＨ分泌がないわけで、粘液分泌も少なく、子宮や膣部での精子の環境は好ましくないのです。