精子の老化は不妊の原因に
図8.は、射精された精子群の受精能力の推移図です。精子が受精して発育する能力は48時間あります。精子が射精してから、受精までの期間が長くなりますと受精しても、発育途中で胚が死ぬ可能性が高くなります。
排卵してからの卵子の生存期間は、大体12時間~24時間です。排卵された卵子も受精までの期間が長くなると、老化して発育途中での胚の死が起こりやすくなります。
また、精子が精巣内で常に生産されているのに対し、卵子は、胎児の頃から卵子がすでに宿っていますので、高齢出産になればなるほど、老化してしまいす。
さらに、先ほどセクションⅡで解説した排卵の遅れによる卵子の過成熟も、卵子の老化の原因となりますので、女性の場合、卵子の老化の原因には、受精タイミングの延長、高齢出産、排卵日の遅れ(LH分泌の低下)の3つを考えに入れなければなりません。
本内容は、大阪府堺市 三砂堂漢方 三砂雅則が解説いしました。