どんな病気?夜間頻尿
夜間頻尿は2002年の国際禁制学会で「夜間排尿のために1回以上起きなければならないという訴えである」定義されました。
排尿に関わる症状のうち最も頻度が多く、40歳以上の男女で、約4,500万人もが、夜間頻尿の症状を持っていると言われており、加齢とともに排尿頻度が高くなります。
夜間頻尿は、患者さん本人が障害を感じていなければ、医療上の問題とはなりません。
現代医学では夜間頻尿をこう考えます
夜間頻尿の主な原因は、
- 多尿(夜間多尿:夜間の尿量が多いこと)
- 膀胱容量の減少
- 睡眠障害
に分けられます。
多尿による夜間頻尿
1.の多尿による夜間頻尿は、尿の量が多くなるために起こります。1回の排尿量は正常なのですが、夜中に何回もトイレに行くので、夜間の尿量が1日の総尿量の1/3以上にもなってしまいます。この、多尿が起こる基礎的疾患には、糖尿病などの内分泌疾患があります。また、特に夜間の尿量が多くなる疾患としては、高血圧や、うっ血性心不全、腎機能障害などの全身性疾患、睡眠時無呼吸症候群などがあります。
膀胱容量減少よる夜間頻尿
2.の膀胱の容量が減少しますと、少量の尿しか膀胱に貯められなくなるので、頻尿になります。膀胱の容量が減少する原因は、膀胱が過敏になって畜尿障害が生じるためです。膀胱容量が減少する疾患には、過活動膀胱や前立腺炎、膀胱炎などがあります。
睡眠障害よる夜間頻尿
過活動膀胱は、膀胱に尿が少量しか溜まっていないのに膀胱が勝手に収縮してしまい尿意を感じる病気です。
睡眠障害
3.の場合の睡眠障害は、眠りが浅くてすぐ目が覚めてしまうために、目が覚めるごとに気になってトイレに行くもので、背景に基礎疾患があるわけではありません。
上記3つの夜間頻尿の原因以外にも、膀胱の老化現象として起こったり、原因が不明(明らかな基礎疾患がない)のことも少なくありません。
本内容は、大阪府堺市 三砂堂漢方 三砂雅則が解説いしました。