●これから増える痛みしびれの病気

 痛い、しびれる! だるい!! は故障の信号です。神経痛・リウマチ、 腰痛、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、膝の痛み、五十肩、頸椎症(むちうち)、頸肩腕症候群、三叉神経痛、肋間神経痛など、これから益々増える痛みの病。

つらい痛みや不快なしびれなどの症状は、楽しい日常生活も憂うつになる、そんな原因の一つです。

このような痛みを伴う神経痛やリウマチなどの運動器系疾患に悩む患者数を、厚生省の「患者調査」で調ぺると…、過去40年のデータを見ただけでも、急速に増えていることび分なります。
右に示す図のように、昭和30年の患者数と比べてみても、平成5年では何と10倍にもなっているのです。

 また、左の図に示すように、年齢別に痛みを伴う神経痛やリウマチなどの運動器系疾患に悩む患者数を見ると、40歳代後半からの中高年層に患者数がフンと増えています。
正に、これから増える病気の代表と言って良いものです。

これらのデータより、現代以上に高齢化が進行するにつれ、今後、益々患者数も増加して来ることが予想されます。

右の図は、年齢別の変形性関節症とその類似疾患の患者数を表す図です。
体重の重さや老化によって発生してくる変形性関節炎や、他の類似疾患を見ても、高齢者にこれらの疾患が多いのは勿論のこと、年を追う毎に患者数が増加しているのがよく分かります。

 

 

 

●どんな病気?神経痛・リウマチ

神経痛とリウマチ どちらも痛みを伴う病気ですが、原因などは異なっています。
では、これら神経痛・リウマチについて詳し<調べてみることにしましよう。

1.リウマチとは?

リウマチを神経痛と混同したり年寄りの病気だと思い込んでいる人も多いようですが、神経痛とは全<別の病気で働き盛りの若い年代にも多<発症しています。

【原因】
免疫の異常とされ、健康な人には見られない特殊なグロブリン蛋白であるRA因子(リウマトイド因子)が、自分の体内にある小さな分子量のグロブリン蛋白体と反応することが、炎症などのきっかけとなります。

【症状】
病人は20歳代後半~50歳代にかけての女性に多<なっています。
症状は、慢性的に手足や肩などの関節が腫れてきて熱を持ち、痛みを伴います。
特徴的な初期症状は、朝起きた時に全身や指の関節の動きがぎこちなくなる“朝のこわばり”です。
その他、だるさや微熱などの全身症状も伴うことがあります。
進行すると、関節の変形、機能障害へと移行し、体重の減少、貧血、更に、心臓や肺の病変につながっていく場合もあります。

この繰り返しにより、骨や軟骨の破壊につながり、関節が変形してきます。
一般的に関節炎は午前中に症状が重<、午後には軽<なつてきます。

2.神経痛とは

痛みは、温痛覚(熱さ、冷たさ、痛さなどの感覚)をつかさどつている末梢神経が刺激されて起こつてきます。
代表的な神経痛の特徴は以下の通りです。

●現代医学での神経痛・リウマチ対策

神経痛・リウマチに用いる薬剤については以下のようなものがあります。
それぞれの作用と副作用について見てみますと…

これらは、痛みや炎症を鎮める対症療法であり、根本的な痛みの原因の改善にはつながりません。
しかも、長期の投与になると、胃腸障害をはじめ、それぞれの副作用の心配が出てきます。
痛みの病の治病に一番大切な、「人間の本来持つ、病気を治す力をどのように発揮させられるかどうか」が、今問われているのです。
今こそ、治病の対策を大切に考えましよう。

●漢方薬での神経痛・リウマチなど痛みの対策は

昔なら、漢万薬は随証療法と言われるように、体質や病状といった証に合わせて使い分けられてきました。
ところが、現在は証を忘れて神経痛やリウマチなどで痛みがあれば、即、附子剤や麻黄剤が中心となった痛みの漢方薬が使われてしまうことが多くなっています。
これら痛みの漢方薬は、正しく身体に合った痛みの漢方薬でないために、かえって苦情(副作用)を招いてしまうことにもなります。
昔なら用いられてきた麻黄剤や附子剤の入った痛みの漢方薬とは、一体どんなものでしようか?

これらのことむら考えると、附子剤や麻黄剤を乱用することは好ましくありません。
即ち、今、神経痛・リウマチ体質の人に望まれる薬とは
・痛み、しびれ、だるさなどの解消ができる薬
・これらの原因を除くように働く。
つまり体質改善ができる薬
・効果が高く、証を難しく考えなくてもよい薬

です。

●現代人の痛みを改善する痛みの漢方薬の一例

痛みに対する漢方薬の利点を取り上げ、これらの条件を満たすことができるようにと考えられたが、下記のような痛みの漢方薬を構成する生薬です。

1.気の流れを調整し痛みを除く、漢方薬の生薬構成

気(神経)が乱れると元気がなくなり、痛い・だるい・痺れるなどの気持ちが起こってきます。
以下の漢方薬生薬構成は、神経の乱れを整え、痛い・だるい・痺れる・元気がないといった気持ちを楽にします。

2.痛みの原因となるアレルギー反応を改善する、漢方薬の生薬構成

以下の漢方薬生薬構成は、気・血・水の乱れを整えるものと共に働いて、アレルギー反応を除いて痛みを改善します。

3.血行を改善する痛みを除く、漢方薬の生薬構成

血が乱れると、血行やホルモンの分泌が悪くなり、痛みを生じさせます。
以下の漢方薬生薬構成は、血液循環やホルモンの分泌を盛んにし、栄養が充分身体に行き渡らせ、痛みの原因を除きます。
また、これらの漢方薬生薬構成代謝を活発にして、痛みの原因となる体内の毒素を速やかに排泄させます。

水が乱れると、水分代謝障害により、不良な水分が停滞し、結果的に血の流れを止めていまうので、重だるい痛みが生じます。
以下の漢方薬生薬構成は、組織中に溜まった不良な水分を、血管に排泄すると共に、水分代謝障害による不快な痛みを取り除きます。

これら三つの漢方薬生薬構成を上手く組み合わせることで、痛みの原因である気・血・水の乱れを整え痛みが体質的に改善できる痛みの漢方薬が出来上がります。
現代人の痛みを起こしやすい体質を根本的に改善する漢方薬です。

●気・血・水の乱れを整え、痛みを除く漢方薬の薬理実験結果

 では、上記の痛みの漢方薬がどのようにして痛みに働くかを、動物実験の結果から考えてみましよう。

A 気血水の乱れを整える漢方薬で痛みは取れるか?

【実験 1】

酢酸により生じた痛みにどう働くのか

マウスのお腹の中に酢酸を注射すると、酢酸の刺激による 痛みに耐えかねて身体をくねらせます。
このwrithing(みもだえ)回数が、上記の漢方薬を投与したマウスと投与していないマウスで変化が現れるかを検討しました。

【結果】

漢方薬の投与により、writhin9回致を約18%抑制しました。
よって、漢方薬が酢酸で生じた痛みを和らげたと言えます。

【実験 2】

ストレスで増した痛みにどう働くか

 マウスに精神的ストレス(SART-ストレス)をかけるために、 一定時間ごとに室温の異なる環境下で飼育しました。
その後、実験 1と同じ方法でwrithing回数を測定し、ストしスによる変化が現れるなどうかを検討しました。

【結果】


SART-ストレスの負荷によりwrithing回数がぐんと増えたことから、ストレスがあると同じ痛みでも強く感じることが分かりました。
痛みの漢方薬を投与したマウスについては、20%以上もwrthing回数が減少しており、更にストしスを負荷していないマウスの回数よりも(実験 1の結果参照)減少しています。

B 痛みの漢方薬で痛みに耐える力に変化があるか?

【実験】
 マウスの足の上の尖ったガラス柱に重みをかけていく時、痛みの為に逃げ出そうとする時の重さ(痛覚)を測定しました。
また、先の実験と同様にSART-ストレスを負荷したマウスについても測定しました。

【結果】

SART-ストレス負荷マウスでは痛覚闇値が明らむに低下していることなら、マウスはストしスによる体調不良があると痛みに耐える力が弱<なることが分かりました。
しかし、漢方薬を投与したマウスでは、殆ど正常のマウスと変わらない痛覚闇値になっています。
従って、痛みの漢方薬はストレスに打ち勝ち、痛みに耐える力をつけることが分かりました。

身体は、ストレスがなかることにより、痛みに対して敏感になります。
こんな時、気血水のバランスを整える痛みの漢方薬が痛みを抑え、痛みに耐えられるようにします。

(注意)
薬局製造医薬品として厚生労働省で認められている漢方処方の配合比や、構成生薬を変更することは、無許可医薬品製造に当たり、法律で厳しく罰せられます。上記の内容の漢方処方は、一般用医薬品として厚生労働省の許可を受け製造されている漢方処方です。