血液をサラサラにして人工透析のトラブルも防ぐ
突然死の75%は血栓が原因
血液がスムーズに流れていないと、健康は維持できません。
日本で年間20万人の方が、毎年突然死でなくなられていますが、この原因の75%は血栓による循環器疾患と考えられています。
血栓ができる原因は
血栓は、血液の塊で血管に栓をするような状態となり、心臓の冠動脈で血栓ができると心筋梗塞になり、脳の血管で血栓ができると脳梗塞を起こします。
血栓ができる原因として、医学の世界では、ウィルヒョウの三要素が有名です。
第一は.喫煙や高脂血症、高血圧、肥満、糖尿病などが原因で血管の内側が傷つくことです。
第二はギプス固定やエコノミークラス症候群などにみられる長時間の同じ姿勢による血管の圧迫で、局所的に生じる血流の低下や、動脈瘤、静脈瘤、心臓の弁の異常で生じる血流の渦巻きなどの血液の流れ方の異常です。
そして第三が.赤血球、白血球、血小板の状態変化で生じる血液性状の変化、簡単に言えば血液のネバネバです。
クマザサの血流改善効果、血栓防止効果
さて、クマザサエキスを飲むと血液がどう改善されるのでしょう。まず赤血球の変形能が改善されます。
毛細血管の直径は僅か5ミクロンの細さですが、赤血球の直径は8ミクロンもあります。
通常では通過できないのですが、赤血球は丸いお餅のような形をしていて、それが細長く伸びることで、血管内を通ります。
つまり、クマザサを飲んで赤血球変形能が改善されれば血液はサラサラ流れるのです。
次に、血小板には赤血球を凝集させて塊を作り止血するという大事な働きがありますが、何らかの原因でこの血小板の凝集能が過剰になると、血液はねばり流れにくくなり、血栓もできやすくなります。
そこで、血小板の凝集しやすい人、少しだけしやすい人、しにくい人の3グループにクマザサエキスを飲ませて、血小板凝集能がどう変化するか調べました。
結果を下のグラフに表していますが、グラフ縦軸の上に行くほど、血小板の凝集を阻止したことになります。
血小板凝集能の高い人ほど、クマザサは血小板凝集を阻害し、凝集能に異常のない人には、阻害は起こりませんでした。
血液が固まることも、身体には大切な働きですので、クマザサエキスは、血小板の凝集しやすい人にだけ作用して、血液の流れを悪くしたり、血栓ができるのを防ぐことが分かりました。
その他、動脈硬化が進んでも血栓ができやすくなりますが、クマザサのエキスはは血液中のコレステロールを下げて、動脈硬化を起こしにくくする働きも分かっています。
クマザサで人工透析のトラブルを防ぐ
現在クマザサの血流改善や血栓の防止効果を、臨床現場で応用する研究が名古屋市の増子記念病院で進められています。
糖尿病、腎臓病などで、人工透析を受けている患者さんは、全国で一七万人以上で、毎年新たに二万五千の患者さんが増えると推定されています。
人工透析は、器械で血液を濾過するために、シャントと呼ばれる血液の取り出し口を設けますが、この部分に血栓ができるのが問題になっています。
クマザサのエキスを飲むと血液がサラサラになって、シャントの血栓トラブルが目に見えて減ってきました。
疲れにくくなる、食欲が出てきたなど透析患者の全身症状も、合わせて改善されました。
最後まで、ご覧下さいましてありがとうございました。
本内容は、大阪府堺市 三砂堂漢方 三砂雅則が解説いしました。